九州に半導体の生産拠点が進出する中で、製造工程よりも前の「設計」に関わる企業の誘致に、福岡市が力を入れようとしています。自由民主党福岡市議団は6月28日、松山まさじ自由民主党参議院幹事長を訪ねて、伊藤嘉人会長から「半導体設計分野の誘致・担い手となる人材育成等に向けた提言書」を手渡しました。
九州の半導体ブームの中心はTSMCが進出した熊本ですが、半導体の「設計」に関しては、都市部での労働と親和性があり、必ずしも工場に隣接する必要性はないこと、さらに福岡市には、九州大学をはじめ有力な人材育成機能・バイオ関連の研究機能が集積し、宇宙産業ベンチャーも活動をしていることなどから、先端半導体の設計から製品実装までを一気通貫でテストできる市場として、海外の設計事業者から評価を得ているようです。
福岡市は、設計など半導体関連企業の誘致に向けて、立地交付金を拡充する方針を示しています。しかしながら、補助対象となる家賃や人件費よりもはるかに高額な「設備投資」に関しては、自治体が単独で支援することは困難です。提言書は、国が半導体設計分野の設備投資に明確な支援制度を創設することや、人材育成への取り組みをさらに強めてもらえるよう、国への働きかけをお願いする内容となっています。
松山まさじ幹事長は来月改選を迎えますが、なんとしても勝ち残り、引き続き地元のために頑張って頂ければと思っています。